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No.4_クラヴマガの特徴

  • 執筆者の写真: Yoshihiro Ohashi
    Yoshihiro Ohashi
  • 1月18日
  • 読了時間: 3分

更新日:1月25日

前回の記事では、クラヴマガのトレーニング内容について書きました。ウォーミングアップの段階から、実戦をリアルに想定した予備運動が取り入れられているなど、クラヴマガは現実的で、実用的な護身術です。ただ、多種多様なトレーニングを行うと書いたので、初心者には難しく、習得までに時間がかかりそうだと思うかもしれません。そこで、今回の記事ではクラヴマガの特徴に関して、もう少し詳しく書こうと思います。


クラヴマガは人間が本来持つ条件反射の動きを護身に応用しています。護身術について何も知らない人でも、首を絞められた時にはその手を外そうとしたり、前からボールが顔に向かって飛んできた時には顔を避けたり、手でボールを払い落とそうとすると思います。この動きは、誰かに教わらなくても危険から身を守るために自然と身体が反応する条件反射の動きです。実際に起きた事件でも、ナイフで襲われた被害者の外傷を確認すると手や腕に傷があることが多いそうです。それは攻撃を防ごうとして、無意識にナイフを握ろうとしたり、手や腕で咄嗟に身体を守ろうとする反応が自然と出るからだと考えられています。法医学ではこのような傷を防御創(ぼうぎょそう) と呼びます。


このような人間が本来持つ条件反射の動きをクラヴマガでは護身に応用します。例えば、首を前から絞められた時に、条件反射で相手の手を外そうと自分の両手が首元まで自然と上がるので、その動きを応用して、クラヴマガのプラックという技術(相手の親指の付け根を一気に外側に外す動き)で危険を解除しつつ、股間蹴りなどのカウンターを同時に与えます。また、前からボールが飛んできた時やナイフで刺されそうな時に出る条件反射の動きを応用して、インサイドディフェンスという技術(相手の攻撃の軌道を逸らす動き)でパンチやナイフに対してディフェンスを行います。このように相手の攻撃に対する初動のディフェンスとして、人間が本来持つ条件反射の動きを応用することで、街中で準備が全く出来ていない状態や襲われて極度のストレスを感じている状態からでもディフェンスを行うことが出来るという考え方です。


初動のディフェンスをしたら終わりという訳ではありません。その後、相手がまた別の攻撃を加えてくる可能性が非常に高いです。クラヴマガの基本として、1. 危険の解除→2. 武器の保持→3. カウンター(反撃)→4. 離脱という大きく4つのステップがあります。例えば、ナイフで刺してきた相手に対して、インサイドディフェンス(危険の解除)→ナイフコントロール(武器の保持)→ナイフコントロールをした状態で反対の手でパンチや肘打ち(カウンター)→相手を押して距離を取り逃げる(離脱)。基本的にどのようなディフェンスにおいても、この4つのステップを行います。最初のステップの「危険の解除」を条件反射の動きを応用して出来るようにし、実際に襲われた時に、頭で深く考えなくても身体が自動的に最後のステップの「離脱」まで出来るように何度も反復練習を行います。


クラヴマガは街中で実際に起こりうるシチュエーションをリアルに想定した上で、人間が本来持つ条件反射を護身の初動に応用し、基本的な4つのステップを踏むことで護身術が出来るようになります。クラヴマガは誰でも短期間で実戦的な護身術を身につけることが可能という理由について、少しはご理解いただけたのではないでしょうか。次回は、クラヴマガの実戦性について、もう少し詳しく書きたいと思います。

 
 
 

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