No.6_クラヴマガベルトテスト
- Yoshihiro Ohashi
- 1月25日
- 読了時間: 3分
前回の記事では、クラヴマガの実戦性について書きました。今回は、クラヴマガのベルトテストについて書こうと思います。
まず、ベルトテストとは、空手や柔道などの白帯や黒帯などのベルト(帯)の昇級試験のことです。クラヴマガでは、ホワイトベルトからブラックベルトまで7段階あります。具体的には、ホワイト(レベル1)、イエロー(レベル2)、オレンジ(レベル3)、グリーン(レベル4)、ブルー(レベル5)、ブラウン(レベル6)、ブラック(レベル7)です。クラヴマガ団体によって、ベルトテスト受験資格取得条件や合格条件などは異なるのですが、空手や柔道で黒帯を持っている人でも、クラヴマガでは白帯からスタートし、オレンジベルト(レベル3)までは基本的に該当クラスへの参加回数規定を満たせば、テスト受験資格を得ることが出来ます。グリーンベルト(レベル4)からは、該当クラスへの参加回数だけではなく、インストラクターによる判断も加味され、該当者だけが受験資格を得ることが出来ます。
テスト内容としては、レベルが上がるごとにテスト時間、テクニックの種類や難易度共に上昇していきます。ホワイト(レベル1)からイエロー(レベル2)に上がるためのイエローベルトテストではテスト時間は約3時間程度で、ブラックベルトテストでは私の場合(Krav Maga Alliance認定)、アメリカで1日約8時間の2日間(計16時間)行われました。最初のイエローベルトテストの段階からかなりハードで、テスト中に酸欠や嘔吐、筋疲労や痙攣などは当たり前で、中にはブラックアウト(失神)やアキレス腱を断裂した人もいました。そのため、ベルトテストを受ける時は心技体をしっかりと整え、それなりの覚悟を持って臨む必要があります。
テストでは、所属するレベルのクラスで学んだ打撃や護身、そして、以前の記事でも書いた「ドリル」が様々な種類で複数回テスト中に行われ、その他にも腕立て、腹筋、背筋、スクワットなどの基礎筋力トレーニングも途中で何度も行われます。元々、クラヴマガはイスラエル軍の近接戦闘術として作られたので、テストはかなり軍隊式で、体力面や技術面だけではなく、精神面もかなり試されます。実際に街中で襲われた時にも体力面や技術面はもちろん大事なのですが、それよりも精神面が大切になってきます。どんなに体力があって、たくさんの技術を知っていても、実際に襲われた時に気持ちが弱く、何も出来なければ意味がありません。体力や技術は多少未熟でも、諦めずに何とかしてその状況から生き延びる(surviveする)意思や精神力が何よりも重要なのです。その力もテストの中で試されています。
テスト中はディフェンダー(防御者)だけではなく、アタッカー(攻撃者)も評価の対象です。護身術なのでディフェンダーだけが評価されていると思う方も多いのですが、アタッカーも相手の顔に対して正確にパンチを打っているか、首絞めやヘッドロックを手を抜いていたり、正しい方法で行っていなければ減点対象です。練習もテストも基本的に2人1組のペアで行うので、相手を思いやって力を抜いたり、首絞めの位置が低く肩揉みのようになっていたりするペアが度々見受けられます。しかし、実際に激昂した相手に襲われた時に、自分を思いやって手加減してくれるなんてことはあり得ません。本気の相手に対して、しっかりと使える護身術を身につけることが大切です。そのため、普段の練習の時からアタッカーも本気でペア相手に対して攻撃する必要があるのです。
今回はクラヴマガのベルトテストについて書きました。ここでも、クラヴマガの実戦性を感じて頂けたのではないでしょうか。次回は私がアメリカロサンゼルスにあるKrav Maga Alliance本部で受けたブラックベルトテストについて書こうと思います。



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